相馬の音屋ホールで開かれた「みんなのしあわせ音楽会Vol.5」に参加して下さった皆さん、本当にありがとうございました。
第5回目のステージは、工房もくもく(相馬市)やえんどう豆(南相馬市)の障がい者施設で働く人たちと、口笛太郎さん、地元のクラップス相馬の子供たちのチア、そしてゲストのシンガーソングライターの半崎美子さんです。
私は企画と出演者という立場で参加したのですが、音楽のパフォーマンスの他に、物語のように様々なドラマがあったようです。
リハで、震災前、精神の障がいで人前に出て話す事が難しかった方が歌っていることに驚きました。
ほかにも、いつもでステージに立つのが難しいと思う方も声をあげて歌い、お母さんは泣きっ放しだったそうです。
それはスタッフが、今までの時間をかけ、いろんな経験を積むことによって、彼らを育ててきたのに違いないのです。
障がいのある人の多くは、社会の中で目立たない存在で、仕事や生活で社会に関わることは少ないのですが、今回、ステージに上がって障がいのある人たちが一生懸命に歌っている姿は、見に来てくれた人たちの心を打ったと思います。
音響の勉強をしている障がいのあるAさんが、PAのアシスタントになって参加してくれました。先生と誰より早く現場で待ってくれて、気合いが入っていたし、それを快く引き受けてくれたプロの音響さんもすばらしかった。赤いTシャツが似合っていていました。
地元のチアの子どもたちは輝いていたし、海の日のイベントで、雨の日のダブルヘッターだったのに、最後まで参加してくれたのです。本当に子どもたちには、明るい未来を感じました。口笛さんのステージは、ジブリの曲を中心の構成で、会場をやさしい雰囲気にしてくれました。
そしてゲストの半崎美子さんのステージ。心に沁み入る歌がとても多くて、皆さん、感動して泣いていた方も多かったです。震災で亡くなった方を思う気持ち、母への感謝、ふるさとへの思い、みんなが自然に抱く人に対する気持ちだから、素直に入ってくるんですね。半崎さんは、もくもくやえんどう豆の利用者とも、すぐに仲良くなって、本当にいい人なんだなぁと思いました。最後に「お弁当箱の歌」を出演者のみんなで歌いました。会場がなんとも言えない温かい雰囲気に包まれました。半崎さん、本当にありがとうございました 。
音楽会は、心のバリアフリーを目的に開催していますが、障がい者を支える人たちの存在が大きいのも忘れてはなりません。弱い立場の人を自然体で支えるスタッフも主役の一人であって、愛情に似た雰囲気を醸し出すのだと思います。半崎さんの歌のテーマと音楽会の趣旨も合っていて、すばらしい音楽会となりました。フレスコキクチさんをはじめ、会を支えてくれた皆さんに感謝です。これからも、こんなやさしさを町に広げられたらいいなぁと思います。