震災後、家族のように支え合って生きてきた「えんどう豆」を今年の3月で離れることになりました。とても辛く、メンバーや保護者にとっても同様かと思いますが、今年の3月をもって退職することになりました。
原発事故で全国に離ればなれになった仲間を集め出演した「
とっておきの音楽祭」。その後、えんどう豆を再開したものの職員がいなくて、全国からボランティアさんに支援していただき、たくさんの応援を受けながら、何とかやってきました。
職員や利用者が、一人の人間として寄り添い、歌をうたいながら、自分を励まし生きてきました。ブログに書けないつらいこともありましたが、それ以上に人間の持つ愛が集まり、本当にしあわせな時間でした。
えんどう豆の所長として、今までご支援を頂き、大変感謝しています。本当にありがとうございました。
新しいえんどう豆の所長は、高野由紀子さんで、えんどう豆の設立当時からいる尊敬できる方です。今のあったかな雰囲気を引き継ぎながら、新しいえんどう豆を築いてくれると思います。
私には、障がいを持つ娘がいて、ダウン症児の親の会を立ち上げ、地域でしあわせに暮らせることを目的に活動していました。しかし、問題が子どもにあるのではなく、社会的な仕組みや意識にあるのではないかと思い、建築の仕事を辞め、えんどう豆の運営する法人に入り、福祉の仕事をしてきました。
現場で学んだことは、障がいがあっても彼らは魅力的であり、家族と家と仕事があれば、幸せに暮らすことができるということ。でも、地元の相馬では楽しく暮らせるイメージが見えてきません。みんなの意識も変えながら、新しい拠点を地元に作りたい。
震災で仕事を失った時、ふるさとの相馬に対して、強く意識したことを覚えています。これからは相馬で、娘のためだけでなく、障がいのある人たちのために、しあわせに暮らせる地域を作るのを目的に活動していきます。
ファクトリーの活動は、原発事故と福島の問題をテーマとしているので、死ぬまで?(原発事故が収束するまで)ライフワークとして続けていきます。事業は中間支援の組織として継続し、えんどう豆にも仕事の提供とアートの支援を行います。えんどう豆には、一番のサポーターとして関わるつもりでいます。きっと一年間、無職のおじさんです。
皆さんを驚かせ、ご心配をかけ、支援者の皆さんにも申し訳なく思います。勝手なお願いとは思いますが、これからも、えんどう豆、南相馬ファクトリーをよろしくお願いします。