神様のいる蔵で

  • 2019.03.18 Monday
  • 07:30

 

 その蔵は、昔、相馬を代表する「馬陵」という酒蔵で、今ではフレスコキクチというスーパーの会議室になっているが、聞けば神様が住んでいるという。震災後、たくさんのミュージシャンが来て、演奏してくれた特別な場所だ。

 

 

 

 

 相馬で障がい者の存在をしってもらおうと、プロのミュージシャンにも参加してもらい、「みんなのしあわせ音楽会」を開いてきたが、4回目の今回のゲストは、EPOさんと堀下さゆりさんだ。

 

 

 素人とプロと同じイベントでやるのは、実力差が露わになる場合が多いのだが、障がいのある人の彼らのパフォーマンスが力不足とは見なかったろうし、工房もくもくとえんどう豆の障がいを持つ人とスタッフの音楽を楽しむ姿に、生きるパワーに元気をもらった!という声をたくさん聞いた。ゲストのEPOさんにとってもインパクトがあったそうで、リハーサルの曲を入れ替え、伴奏のギターの鬼怒さん大変だったそうだ。彼らが何を表現しようとしているかは十分伝わっていた。

 

 

 

 私は、発作で倒れながらも、自分の出番のために帰らず、ステージでがんばって歌っているMasaくんの姿やみんなが一生懸命に歌っている姿に、心打たれてしまった。スタッフに抱えながら退場する仲間もいて、想定外の事も起きたのだが、スタッフがフォローしている姿に感動した人もいたようであった。プロのミュージシャンとしてゲストは迎えているが、障がいのある人が主役であったこと、そして観客がそれを認めていたことが嬉しかった。

 

 

 会場は愛情に包まれて、ハッピーな時間だった。震災と原発事故から、ずっと続けてきた音楽活動だが、未来が生まれる予感がした。蔵にいる神様もきっと笑って見てくれたに違いない。

 

 

 

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